取引先の依存度(1社失うと、いくら空くか)
売上の多くを1社に頼っていると、その1社の都合で事業が止まります。危ないと分かっていても、具体的にいくら空くのかを数えていないと動けません。失ったときに何が起きるかを先に計算しておきます。
計算の考え方
最大の取引先の売上が全体に占める割合が依存度です。一般に3割を超えると、その1社の判断で事業計画が崩れます。
失われるのは売上ではなく粗利です。「失う売上 × 限界利益率」が、固定費の回収に使えなくなる額になります。これを12で割った額が、毎月の粗利の減少です。
残る粗利で固定費を賄えるかどうかを見ます。賄えない場合は、その差額が毎月の赤字になります。穴を埋めるのに必要な新規の件数は「失う売上 ÷ 新規1件あたりの年間売上」です。
この計算で分からないこと
- 取引が止まる前に、売掛金が回収できるかどうかは別の問題です。入金の遅れや貸し倒れが重なると、粗利の計算より先に資金が尽きることがあります。
- 下請けの立場で、取引の打ち切りや一方的な減額が起きた場合、下請法や独占禁止法の問題になることがあります。条件の変更を求められたときは、公正取引委員会・中小企業庁の相談窓口や弁護士に確認してください。
- 新規1件で置き換える計算は、獲得にかかる時間と費用を含んでいません。新規の獲得にかかる月数を見込んでおいてください。